ご自宅のお庭の芝生に生えてくる「雑草」にお困りの方に、雑草が生えてくるのをおさえる芝生の手入れの方法を、植木屋の目線で書いてみます。
手入れが大変!そもそもなぜ芝生に雑草が生えてくるのか?
庭に芝生を植えると、雑草が生えにくくなります。
雑草が生えてくるのを抑えるために芝生を植える方も多いです。
しかし、芝生を植えても、芝生の間から雑草が生えてくることがあります。
芝生から雑草が生えてくる原因には、次のようなことがあります。
- もともとの土の中に雑草の種がある
- 鳥のフンに紛れて雑草の種が運ばれてくる
芝生の手入れで、
雑草の種をすべて取り除くことは不可能ですので、
結果的には芝生の中で雑草が育つのを抑えることしか方法はありません。
特に芝生は葉が短く、
空に向かって上に生えるので、
太陽光が地際(ちぎわ:地面の際)に届きやすく、
それが雑草の生長を促してしまいます。
ですので、芝生を植えても雑草が生えてくるのを
100%防ぐことはできません。
芝生に生える雑草の種類
芝生に生えてくる主な雑草の種類を挙げてみます。
- シロツメクサ
- ハマスゲ
- セイヨウタンポポ
- ナズナ
- カタバミ
- キガヤ
など、雑草には多くの種類があります。
特によく見る雑草は「シロツメクサ」ではないでしょうか。
雑草の種類が違うと生えてくる季節も違ってくるので、
芝生の手入れに手間がかかります。
これはNG!芝生にやってはいけない手入れ
雑草が生えている場合の芝生の手入れで、
「これだけはやってはダメ!」
という手入れ方法があります。
それは、
NG → 芝刈り機で、雑草と一緒に芝を刈ること
です。
雑草と芝を芝刈り機で一緒に刈ると手間が省けてラクなように思いますが、実は刈り取られた雑草の種が飛び散って、雑草がさらに生えてしまう原因になります。
ですので、芝刈り機で雑草も一緒に刈ることは、絶対にやめておきましょう。
【月別にやること】雑草を抑えて芝生を綺麗に健康に育てる毎月のポイント
それでは、植木屋松正がおすすめする
「雑草を抑えて芝生を綺麗に健康に育てるポイント」を
月別にお伝えします。
芝生お手入れの参考にしてください。
・1月の芝のお手入れ
特に水やりはしなくて良いです。手入れしなくて大丈夫です。
・2月の芝のお手入れ
2月も特に水やりはしなくて良いです。手入れしなくて大丈夫です。
・3月の芝のお手入れ
少し雑草が生えてきます。雑草が少し出てきたら、それを人間の手でこまめに抜き取るのがベストです。今のうちから雑草の根を絶やしておきます。
・4月の芝のお手入れ
まだ芝生を刈りこまなくて大丈夫です。
・5月の芝のお手入れ
雑草を手で抜いてから、芝刈り機で1回刈りこんで下さい。芝生の長さが2センチくらいになるように刈り込みます。また通気性を良くするために、専用の「スパイク」で芝生を踏み込みます。そうすると、適度に地面に穴が開いてほぐされ、通気性が良くなり、芝生の生長を促します。
・6月の芝のお手入れ
梅雨の時期です。芝生が水分を吸収しやすいように、6月も芝刈り機で1回刈りこんで下さい。芝生の長さが2センチくらいになるように刈り込みます。芝生は排水が大事になります。水が芝生内にたまってしまうと、芝生が水枯れする原因になります。これから芝生を植える方は、芝生を植える地面をしっかり整地して、水がたまる凸凹がないようにします。また、芝生の肥料も撒きます。粒上の肥料が市販されているので、分量を守って撒きます。肥料は6月~9月に、毎月1回撒くだけで大丈夫です。
・7月の芝のお手入れ
7月は2回、芝刈り機で刈り込んで下さい。芝生の伸びるスピードが速くなってきます。夏で直射日光が強くなって芝生の水分が不足すると、芝生の葉っぱが「クルクル」と巻きだしてきます。葉っぱが巻きだしたら、水やりのサインです。芝生に撒く水の落ちるおとが「ジャブジャブ」という音になるくらいまで、水やりを行います。肥料も続けて1回撒きます。
・8月の芝のお手入れ
さらに暑さが増します。芝生は、水分不足で枯れるときは、たったの1日で枯れてしまいます。長期休暇で家を空ける場合は、自動のスプリンクラーなどを回して、芝生に水分を補給することも一つの手です。雑草は手で抜いて、芝刈りは、8月には2回行います。肥料も続けて1回撒きます。
・9月の芝のお手入れ
残暑が続きます。8月と同様に雑草は手で抜いて、芝刈りは2回行います。水やりもしっかりと行います。肥料も続けて1回撒きます。
・10月の芝のお手入れ
10月くらいから涼しくなってきます。芝刈りは1回で大丈夫です。刈り込む芝の長さは2.5~3センチで、夏場より長くします。
・11月の芝のお手入れ
特に芝生の手入れはせず、放っておいても問題ありません。
・12月の芝のお手入れ
12月も特に芝生の手入れをせず、放っておいても問題ありません。洋風の芝は年中緑色ですが、高麗芝は、この時期から葉が茶色に変化してきます。
以上、月別の芝生の一般的な手入れ方法を書きました。芝生手入れの参考にしてみて下さい。ポイントは、こまめな雑草抜き、水やり、肥料、芝刈り、通気性です。
植木屋もオススメする品種改良の芝生「クラピア」で手入れいらず
昨今、芝生に代わる人気の「クラピア」という植物があります。ヒメイワダレソウを品種改良した芝生に似た植物です。一般的な芝生と比べ、雑草が生えにくく、雑草抜きの手間がかかりません。手入れがラクになります。しかも、芝生のように芝刈り機で刈り込むことができ、葉自体が上部なので、人間の足で踏み込んでも大丈夫です。
価格は普通の芝生より高いですが、手入れがラクになるので、費用対効果を見て導入するのも良いかもしれません。これから芝生を植えてみたいという方はご検討してみて下さい。